コンテナハウスと雪の重みについて考える。屋根が耐えられる重みは?

コンテナハウスの堅牢性

構造体としては世界で一番固いとも言える構造物が建築用コンテナです。地盤が原因でなければ倒壊するようなことはないといえます。また上からの荷重でペシャンコになってしまうということはありません。

しかしコンテナの屋根は陸屋根といわれる平たい屋根。これに対して積雪の心配の相談をいただくことがあります。

積雪は多くの要因を考えなくてはいけない非常にやっかいなもののひとつです。

雪の重みについて考える

積雪のある地域では屋根の雪下ろしは日々かかる大きな労力のひとつです。

雪の重さを1立方メートル(1㎥)あたりで考えると、

  • フワフワな新雪 50kg~150kg / 1㎥
  • 締まった雪 250~500kg / 1㎥

にもなります。

例えば60㎡の屋根に1㎥あたり300kg積雪したとすると18トンです。500kgであれば30トンにもなってしまいます。

地区にもよりますが、どれだけ頑丈でも屋根の上に数十トンもの雪が乗っている状態で、全く雪かきをしなくても大丈夫というわけにはなかなかいかないものです。

積雪量が設定されている地区も

例えば山形県庄内地方の一部を除いては屋根雪荷重は300kg/㎥とすることとしています。このように県や地区によって細かく積雪量を設定しているところがあります。

このため、何も考えずにコンテナの屋根は頑丈だから大丈夫というわけにはいかないので、これらの設定に合わせて設計を行わなくてはいけません

コンテナの屋根の構造について考える

コンテナの屋根は基本的に平ら(陸屋根)なので、雪国では積雪をどうするかという問題が起こります。雪がなかなか溶けない豪雪地帯のような場所でなければ、構造上は陸屋根で使用することは可能です。

【施工事例】北海道倶知安町の企業の活動をアピールするためのコンテナハウス

2017年6月16日

北海道ニセコ町の例では陸屋根のまま使用しています。

ただし天井面積が広くなれば考えなくてはいけないこともあり、状況によります。数十トンという積雪が続けばどこかが歪んだり、歪むことによる破損が起こる可能性がないわけではありません。

屋根を斜めにすること(勾配屋根)で荷重は下がります

【施工事例】ドメーヌ茅ヶ岳。木造とコンテナのハイブリッド建築ワイナリー、山梨県韮崎市に施工

2018年1月5日

屋根を斜めにして、角度は地区に合わせることで荷重を避けることができます。こうして荷重を避けることで各パーツ、構造体に余計な負担を減らすことができます。

紹介した建築では屋根が木造ですが、鉄骨で作ることも可能です。しかしその分建築費は上がります。また、木造であれば部分的な修理が可能ですが、鉄骨造の場合は頑丈な分、歪んだりした場合にはそっくり取り替える必要がある場合もあり、それぞれにメリットデメリットがあります。

屋根のメンテナンス性

勾配をつけすぎると屋根の上に立つことができず、メンテナンス性が下がってしまいます。こうしたバランスも重要になります。

建築を行う地区の積雪量に合わせて雪荷重を考え、メンテナンス性を保った斜度を設定します。

屋根に日の当たる角度

積雪では日の当たる角度も重要です。

日が当たる側の屋根だけが溶けて、日が当たらない側は積もりっぱなしということも起こります。

このように向きも非常に大切な要素です。

落雪する場所

落雪する場所が安全な場所か、十分雪が下ろせるだけの場所が取れているかも大切です。

「雪を下ろす場所がない」「狭い場所に雪を下ろしたら窓やドアが埋まってしまった」ということがないように考える必要があります。

また近隣に余計な迷惑がかからないように配慮したり、人が通る場所へ落ちないような配慮も必要です。

雪と屋根の関係は非常に難しい

地区、積雪量、建築材料、希望の建築物から設計を考えていく必要があります。

陸屋根でも雪を溶かす設備があり、うまく屋根から雪を除去する設備もあります。こうすると勾配屋根で雪を落とす際の危険性を避けることができます。除雪には設計だけでなく設備で対応できることもありますので、合わせて建築することも可能です。

しかしその設備分の工費が上がってしまい、大がかりな設備では設計から考えなくてはならず、設計費も上がってしまう場合もありますので、自分にとって何が大切かを考えて取捨選択していく必要があります。

積雪に関してはその土地に合わせて大丈夫なように設計することはもちろん可能ですので、建築予定場所が決まっていましたらご相談ください。

ABOUTこの記事をかいた人

CONTAINER BASE編集長 松浦

キャンプ大好き30代後半のコンテナベース編集長。コンテナハウス企画・製造・販売に関わり、「見慣れたものではない、面白いものを作ることができる」ことを知ってほしいと、コンテナベースから情報発信していくことになりました。